Last note〜バタフライ編
ーーーーーーー

午後になると、烏丸もやって来た。

あげはは、相変わらず絵を描いたり、掃除を手伝ったりしている。

今もなお、ソファに座る烏丸の履く靴を、丁寧に磨いていて……

烏丸「上手いやん!なーんか警視庁のお偉いさんにでもなった気分やわぁ//」

あげは「ふきふき…。」

青山「か〜らぁ〜す〜まぁ〜…」

目を光らせた青山が、冷徹な表情を浮かべて烏丸の頭を掴んで言った。

がしっ!!
青山「"今すぐ、靴磨きやめさせろ。
そして、申し訳ございません、あげは様と土下座しろ!?"」

烏丸「俺に"魔性"使うなやー!!///」

だが、魔性にかかった烏丸は、この後10分くらい謝り続けることになった。

青山「ったく…あげはちゃんが従順だからってあんな真似しやがって…!」

矢崎「でも烏丸くん、あげはちゃん自体は気に入ってるみたいよ。」

青山「そうなの?あの扱いで?!」

矢崎さんが、あげはちゃんの髪を指さした。

よく見ると、毛先から15センチほど、何本も細い三つ編みが作られている。

青山「……なにあれ。」

キョトンとした顔をする青山。

矢崎「さぁ?あの綺麗な黒髪をクルクルにして、誰かの面影でも見てるんじゃない?」

青山「……。」

今は亡き、烏丸の妹。紫音か。

昔はよくここで、紫音も混ざって賑やかにしていた事を思い出す…。
< 16 / 165 >

この作品をシェア

pagetop