Last note〜バタフライ編
コンコンコン…!!
そうこうしているとノックが鳴り、
一斉にドアに向かって整列した。
青山「どうぞ!」
事務所のドアが開くと、
銀縁のメガネをかけた渋い顔の、中富警視長が現れた。
貫禄は昔の比嘉特捜部長を思い出すようだが、
ベース型の骨太な彼とは対象的に、面長でキリッとしたキツめの印象がある。
その姿を見て、皆、
気が引き締まり敬礼する。
中富「…相変わらず迎えはきちっとしているCSSだな。」
ふっと頬が緩むと、隣からひょっこりと、ふくよかで穏やかな雰囲気の警部が現れた。
本田「みんな久しぶりだね!//」
烏丸「本田刑事…じゃない警部!//」
烏丸のかつての親代わりの本田警部が現れ空気が中和された。
矢崎「暑い中、ご足労頂きありがとうございます。ソファにどうぞ。」
中富「ありがとう。本田警部、あの子はどこに行った?」
本田「あれっ!?さっきまで俺の後ろに居たのに!」
本田警部は慌てて外を探しにでた。
青山「あの子?どなたか連れて来られたのですか?」
中富「あぁ。折り入ってCSSにお願いがある。……遅くなりそうだから、先に話しておこう。」
中富警視がソファに座ると、ミシッと鳴って、矢崎さんがヒヤッとした。
最近変えたばかりの新しいソファだから。
青山「では…お聞きしましょう。」
烏丸「……。」
中富「伊豆諸島の小さな村で、事件があったのは、知っているだろう?」
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