Last note〜バタフライ編
俊敏な攻撃をかわしつつ、次の技を考える烏丸だが、緊張した。

なんせこの技は、しばらく使っていない。

烏丸(けど、こいつを止めんと…!)

烏丸は、呼吸を整えながら、
右足を軸に、左足を回して砂利を踏みしめた。

田辺「っ!?」
(こいつ!わしの呼吸法が分かったっちゅーんか!?)

田辺「ならば!威力倍増だ!!」

さっきよりも倍速のチョップがかまされた!

あげは「烏丸のおじちゃん…頑張って!」

クロハ「………っ。」

皆が見守る中、烏丸は集中し、
一瞬のタイミングを計る。


烏丸「………烏丸家 流派……」


ザァッ!!!


烏丸「"凪の入水"……。」


シュン……………っっ!!!


風を斬った音がする……。


田辺「…………っっ!?」

ドクン………っっ!!!


田辺「かは……っっ!?」ガクンっ!

田辺さんの攻撃がピタッととまり、

そのまま地面に倒れた。

しかも、痙攣して動けない…。

田辺「な……何を…し……たっ!?」

ピクピクとし、愕然としている。

烏丸「……ふーっ。」

烏丸は技が決まり、呼吸を普段通りに落ち着かせた。

烏丸「あんたが攻撃速めたから、余計ダメージ食らったやろ。
今、俺が使ったんは攻撃技やないで。」

田辺「な……っ!?」

彼の体はまだ、痙攣が止まらない。

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