蓮華草
それは私が知っている人物とはまるで真逆の人物だった。
真昼にとっても意外だったらしく
口をあんぐりと開けて驚いていた。
大輝から見た私も、きっと彼女と同じ表情をしていたと思う。

「他の誰でもない、美蓮が春を変えてくれたんだな。ありがとう」
「私だけじゃないよ、2人が居てくれたからだって」
「それだけじゃ、あいつはここまで変わらなかったさ」

青年はそう、歯がゆそうに苦笑いしてみせた。
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