蓮華草
私が。私なんかが春を変えるきっかけになれたのだろうか、
信じきれない気持ちが半分、
じわじわと込み上げてくる嬉しさが半分。
ごちゃ混ぜになって私を支配した。
今、私はどんな顔をしているんだろう。
自分でも分からない。

「あれ、どうしたの3人とも」

春が戻ってきた所で、その話はお開きになった。
3人で合わせて"なんにもないよ"とはにかんで見せると、彼は安心したように胸を撫で下ろす。
一体何を想像していたのだろう
気になったが、気づかないフリをして済ませた。
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