蓮華草
愛おしげな声が耳にかかる。
すぐに顔が火照って熱くなってしまう。
それは春も同じで、
2人して顔を真っ赤に染めて
お互いを抱きしめあった。

「私も。他の誰でもない、春が
"私の幸福"だよ」
「嬉しい」
「私も、凄く嬉しい」

やっと通じたこの思い。
私はこの時初めて、この世に生まれてきてこれた事に感謝したのだった。
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