蓮華草
そう思って矢先に
屈託のない笑顔で呼び止められてしまって
流石に逃げ出せず、
親友のすぐ隣に立った。

「美蓮って言います。よろしくね」

勿論グループの子達は"え?"という空気になっていたのだが、
それも一瞬で、次の瞬間には優しく私を迎え入れてくれたので安心した。

グループの皆と話しながら
その日はお互いの話しで盛り上がった。
私の両親の事はあらかじめ真昼が話しておいてくれたのか、誰も触れてこず、
親友の気の利いた言動に、また感謝して
何気ない会話を続けられる事に安堵しながら
明日からもこんな日が続く事を祈るばかりだった。
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