蓮華草

一緒なら大丈夫

今日が春の転校する日
ついに来てしまったこの日。
けれども大丈夫。私達はこれで永遠に離れ離れになる訳じゃない。
手元にあるのは彼から貰った大切なあの写真。
じっと見つめていると、
いつの間にかそばに来ていた春が
満足気にその様子を後ろから眺めていた。

「上手く撮れてるだろう?」

まるで子供のようにはしゃぐ彼の頭をぽんぽん撫でると、
彼は気持ちよさげに私の手のひらに自分の頬を擦り寄せる。
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