蓮華草
結局の所、その先輩がした事は校内中に広まってしまったし
先輩のご両親にも、先生達にもバレて
とても怒られたそうだし
それでもう十分だと考えたのだ。

「もうガーゼ取って平気?」
「大袈裟だなぁ、春は。
こんな傷直ぐに消えるから大丈夫」
「跡が残ったら訴えようか」

"それは流石に止めて"と冗談混じりに笑いかけるが青年の目は笑っていない。
これは本気だ。
背筋を冷たいものが流れた気がした。
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