蓮華草
届くことはないだろう言葉を
ずっと言いたかった言葉を
言えなかった言葉を
宙に向かって吐き出してみた。

「そっか」

私からそっと体を離して
青年は朗らかに微笑んだ。
それは優しい優しい綺麗な笑顔だった。

「本当に、ありがとう」

私を救ってくれた3人を見上げると
眩しい笑顔に包まれる。
頷いて立ち上がった。

「「「どういたしまして」」」

また3人の声が重なった。
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