蓮華草
春は顔を上げると
今にも泣き出してしまいそうな顔で笑って
私の唇に、柔らかなキスを落とした。

「このままずっと一緒に居られたら、
幸せだったんだろうな。
ごめん。ごめんな、美蓮。俺にはこれだけでもう十分だ。
俺達、もう一緒には居られなくなるんだから。美蓮に、そんな悲しい思いはさせたくないから」
「......どう、いう事?」
「すぐに分かるよ」
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