蓮華草
あの体温が恋しくて仕方がなかった。
好きって言ってくれたのに。
漸く好きって言えたのに。
運命はいつも残酷で、私から大事なものだけを奪っていく。

「ひどいよ......こんなのって、ないよ」

あんまりじゃないか。
涙が止まらない。
仕方ないか。いっそこのまま次の授業だってサボってやろう。
そう決めてふて寝を決め込んだ。

「みれん、美蓮!!!」

誰かが私をゆり起こそうとする。
嫌だ。今はまだ起きたくない、起きる気にはなれない。
無視をしていると、
ガバッと布団をめくられた。
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