蓮華草
「起きてってば!!春が呼んでるよ!!?」

"春"
鮮明に聞こえたその言葉にパッと起き上がって横を見ると
珍しく不貞腐れた顔の真昼がすぐそばに立って私から剥いだ布団を手に持っているではないか。

「春がどうしたの!?」

彼女が口を開くより先に
そう聞くと、真昼は呆れたように両手をあげた。

「"置いていかないで"だって。
体育館で待ってるって」
「ありがとう」
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