ByeBye
7
何も考えずに飛び出してきた私は、彼女の家の最寄り駅から電車に揺られて駅へ向かった。駅についた時、時刻はちょうど15時を回ったところだった。
駅から止まることなく走ってたどり着いたここは、彼の住むマンション。
膝を抑えながら、呼吸を整える。
何を伝えなきゃいけない?
私が伝えたいことって、何?
走ったせいか、緊張のせいか、思考がうまく回らない。
それでも、私は彼と話す必要がある。もう逃げてなんかいられなかった。
息を落ち着かせてマンションの入口を抜ける。記憶の隅に置き去りにされたままだった彼の家。
あの日、樹の部屋に来た時からずっと、この場所を忘れる気なんかなかった。
この間だってそう。
自分が思ってる以上に、私は彼に溺れていた。