ByeBye
「……スカート…短いと思う。気をつけた方いいよ」
「……え、」
「…じゃあ、おやすみ」
そう言って彼は私の髪に優しく触れて、耳にかける。忠告のようなものを残し、彼は踵を返した。
卒業してから今日までに、彼に何があったんだろうか。どうしてそんな顔で私を見るんだろうか。
さっきの優しいキスは。「彼氏作って」の意味は。…苦しそうな表情は。…スカートを指摘してきた意味は。
遠のいていく彼の背中を見つめても、今の私には何もわからなかった。