ByeBye
これで終わりになんてしたくなかった。
まだ離れたくなかった。
謝らないでほしかった。
彼が苦しそうにす顔を歪めるたびに、罪悪感でいっぱいだった。
私を見てほしかった。
中学生の時のあの優しい瞳も、可愛らしい笑顔も、私を呼ぶ声も、全部。
私だけのものであってほしかった。
「樹…っ、うぅ…っ、」
どれだけ名前を叫んでも、どれだけ涙を流しても、もう“親友”だった私たちには戻れない。私に残ったのは罪悪感だけなのだ。
ごめんね、なんて言わないで。
"親友"のあなたを利用したのは、貴方ではなく私だ。今日の出来事も、貴方への想いも、忘れることなんかできない。
だから、お願い。
────私との間にあったことを、なかったことになんてしないで。