無気力な高瀬くんの本気の愛が重すぎる。
「そっかそっか、今日は俺の真意を確かめにきたってことか」
唇を歪めて不敵に笑うクールな高瀬。
「このメンバーって、そういうことだったんだ」
「はぐらかさないで」
ドキドキハラハラ。
手に汗握る思いで、ふたりを交互に見つめる。
西河はというと、空気を読んで離れたところでこっちの様子をうかがっている。
「いろいろちょっかい出す俺のことが気になって、穂波ちゃんなりに俺を探ろうとしてたわけね」
「そ、そういうわけじゃ……!」
穂波が一瞬たじろいだ。
「まぁでも、その気持ちはわかるよ。俺っていい加減なヤツだしね?」
「べつに、そこまで言ってない」
「穂波ちゃんもたまちゃんを愛しちゃってるんだ」
「そ、そうだよ。環はあたしの大切な親友だもん」
ちょっと待って。
ツッコミどころ満載だよ。
『も』ってなに。
『も』って。
「いいね、熱い友情。ま、俺駆け引きとか苦手だから見ての通りって感じかな」
高瀬の抑揚のない声に、真意なんて全然つかめない。
ほんとになにも考えてないんじゃないのかなと思うほど。
「って、こんなんじゃ答えになってないか。ま、笑っててほしいなぁとは思うよ。俺、たまちゃんの笑顔が好きだから」
高瀬……。
そんなふうにわたしのこと……。