無気力な高瀬くんの本気の愛が重すぎる。

そんなハイスペックな高瀬くんは、当然ながら女子人気も高く学校中の生徒たちから一目置かれている。

「い、いつから、そこに?」

絞り出した声が震えた。

「ん? ずっといたよ」

かわいく首をかしげながらの受け答え。

ずっと……?

それって、わたしがくる前からってこと?

「なに、してるの?」

「スマホゲーム。ラスボスに辿り着きそうなとこで、スマホ落っことしたんだよね」

「…………」

ルーズというか、ゆるくて無気力。

見ているこっちまで脱力してしまうような。

それなのに静かに座ってるだけでも華があって、無意識に目を奪われる。

凡人のわたしとはオーラがちがいすぎて、神々しささえ感じてしまう。


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