ロンド ~壮馬
「何だよ、急に。」
壮馬は 動揺して言う。
「相田さんは 良い子だよ。パパは 良いと思うよ。」
壮馬が 何も言わなくても、父は 壮馬の気持ちに 気付いていた。
「俺が 告白したら 重くないかな。」
壮馬も つい素直に 相談してしまう。
「それは 壮馬次第だろう。壮馬が 支える決心があるなら 重いと思われても 言わないと 始まらないよ。」
父は 優しい目で 壮馬を見た。
「俺は、結婚したいと 思っている。」
壮馬は 本音を 言ってしまう。
「それなら 早く 気持ちを伝えないと。相田さん、壮馬の気持ちに 気付かないまま 他の人と 結婚しちゃうよ。」
父の言葉に 壮馬はギクッとする。
夏美は 壮馬より 1才年上だから。
結婚を 考えていても おかしくない。
壮馬は 急に 焦りを感じた。