ロンド ~壮馬
初めてのキスは 夏美の部屋で。
夏美を送ってくれた壮馬に 部屋を見せた日。
並んで座る 小さなソファで
少し 照れた目で 夏美を見て 壮馬は 唇を重ねた。
甘く熱い時間。
夏美の体から 力が抜けて 壮馬の腕に 寄り掛かる。
全身が 痺れるような ときめきに 夏美の体は 震えだす。
壮馬は そっと唇を離すと 小刻みに 震える夏美を ギュッと 抱きしめる。
「こわいの?」
優しく 背中を撫でながら 壮馬は 夏美に聞く。
「わからない。初めてだから。」
夏美の言葉を 聞いた壮馬は 溢れ出す 愛しさを込めて もう一度 夏美の唇を塞いだ。