ロンド ~壮馬
「私 勉強しか していないから。世間知らずで。でも これから 壮馬君に 相応しくなるように努力します。」
真面目な顔で言って 深々と お辞儀をする夏美。
「壮馬、良かったね。ナッちゃんが その気になってくれたら 百人力だよ。」
父の笑顔は 温かくて。
満足そうに 壮馬は 夏美を見つめる。
夏美の 新しい人生が 始まろうとしている。
壮馬に 選ばれたことで 未知の世界へ 踏み出す夏美。
でも 壮馬と家族が一緒なら 何も怖くないと 夏美は思っていた。