ロンド ～壮馬

「壮馬君の家って、本当にすごいね。だから壮馬君　何でも　上手にできるんだ。でもみんな　不満を言ったりしないの？」


壮馬の母は　専業主婦だから。


家のことは　やって当然と　思っても　おかしくない。
　


「全然。みんなでやると　楽しいじゃない。それに　早く終われば　みんなと　遊ぶ時間が　増えるし。」


壮馬の家族は　みんなが　みんなを　思いやる。


だから　ずっと仲が良くて、一緒にいて楽しい。
　


「パパも　家のこと、するの？」

夏美は　驚きが消えない。
　

「父が　先頭に立って　手伝うよ。俺達の指揮をしてね。でも　用事が終ると、父は　すごく遊んでくれるんだ。寝る時も　ずっと　本を読んでくれて。」


壮馬は　少し照れながら　でも　得意気に言う。
　

「パパ、すごく　家庭的なんだね。」

夏美の言葉に　壮馬は　
　

「俺も　すごく家庭的だよ。ほら　一緒にすれば　早く終わるじゃない。また散歩に　行けるでしょう。」

と笑顔で答えた。