死ぬのは溺愛のあとにして?【加筆終了1/1】
死ぬのは溺愛のあとにして?
暖かくて、気持ちいい。
カーテンの隙間から漏れる光に刺激され、私の意識は夢の世界から現実へと浮上してきた。
「おはよ」
ゆっくり目を開いて、視界いっぱいに飛び込んで来たのは
「⋯⋯とみおかくん」
トローンとした甘い笑顔を浮かべている、とってもレアな富丘くん。
よく見ると彼の腕は私の頭の下を通っていて、そんな腕枕をしている姿勢から優しげに私に微笑みかける。
ごくん、と喉が鳴らしてしまいそうなくらい美しい。
そして、昨夜のことがじわじわ蘇ってきて、急にあたふたと焦りはじめる。
自分の状態を確かめるために身体に触れると、どうやら昨日富丘くんが着ていたTシャツをかぶせられている。
下着は⋯⋯上下ともつけてない。
私がコレを着てるということは、必然的に富丘くんはハ、ハダカなわけで⋯⋯
「⋯⋯離れないで」
そろーりと距離を取ろうとしたら、腰回りに彼の腕が巻き付いてる事に気付き、同時に引き寄せられた。