エリート外科医の滴る愛妻欲~旦那様は今夜も愛を注ぎたい~
「この山を乗り切ったら、もう少し働き方を考えてみようと思います」

まだ辞めるわけにはいかない。今は、まだ。

逃げたくないという、ただの意地かも知れないけれど。

彼は不満そうではあったが、ひとまず文句を引っ込めた。

「……わかった」

しぶしぶ了承したようで、私をベッドの中に招く。

彼と床をともにするようになって数日。男女の関係抜きで、抱きしめて寝かしつけてもらうのが常になってしまった。

さすがに疲れ切った私とどうこうしようとは考えていないようで、彼は紳士を貫いている。

彼に抱きしめてもらっていると安心する。日中蓄積されたストレスも、全部噴き飛んでリセットされる気がした。
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