エリート外科医の滴る愛妻欲~旦那様は今夜も愛を注ぎたい~
「……わかりました」

どうにもならないことが決まっているなら、これ以上つべこべ言っても仕方がない。

私は席について、今日の分の仕事を開始する。

「早風」

呼び止められ、ふと顔を上げると、千葉さんは申し訳なさそうな顔でこちらを見つめていた。

「悪いな。全然関係ないプロジェクトだったはずなのに、巻き込んで」

本来、私はこのプロジェクトのメンバーではなかった。

手伝いをしようと決めたのは、権蔵さんが倒れたから、少しでも助けになればと思って挙手したのだ。

あくまで私の意志。強制されたわけではない。

だから、巻き込まれたも何もないのだけれど、どうやら千葉さんは罪悪感を抱いていたらしい。

「つらいのはみんな一緒ですから」

苦笑いを浮かべてパソコンに向き直る。
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