エリート外科医の滴る愛妻欲~旦那様は今夜も愛を注ぎたい~
その夜はひたすら会議を進め、朝六時にはなんとか今後の方針が決まった。
協力会社のメンバーや新人さんたちが出社する前に文書をまとめ、朝一の会議で意識合わせ。
日中も休みなく仕事を続け、気がつけば夜の二十三時になっていた。
会社を出ると、薄暗い路地の奥に、高級車が停まっていた。
透佳くんの出勤用の黒い車だ。私を迎えに来たあの日と同じように、ボンネットに腰を預け、腕を組んで立っていた。
「彩葉。大丈夫か?」
その声はぶっきらぼう。街灯に照らし出された彼の顔も無表情。
でも多分、心底心配してくれているのだろう。ここまで迎えに来ざるを得ないほどに。
「わざわざ来てくれたんですね。お待たせしてごめんなさい。連絡、くれればよかったのに」
「迎えに行くと言ったら、嫌がるだろう」
彼は助手席のドアを開けてくれる。
「ありがとう」
私はエスコートに従って、助手席に腰を下ろした。
その瞬間。
トクトクトク、と胸のあたりが痙攣した。
え? なに? と不思議に思い胸に手を当てる。
協力会社のメンバーや新人さんたちが出社する前に文書をまとめ、朝一の会議で意識合わせ。
日中も休みなく仕事を続け、気がつけば夜の二十三時になっていた。
会社を出ると、薄暗い路地の奥に、高級車が停まっていた。
透佳くんの出勤用の黒い車だ。私を迎えに来たあの日と同じように、ボンネットに腰を預け、腕を組んで立っていた。
「彩葉。大丈夫か?」
その声はぶっきらぼう。街灯に照らし出された彼の顔も無表情。
でも多分、心底心配してくれているのだろう。ここまで迎えに来ざるを得ないほどに。
「わざわざ来てくれたんですね。お待たせしてごめんなさい。連絡、くれればよかったのに」
「迎えに行くと言ったら、嫌がるだろう」
彼は助手席のドアを開けてくれる。
「ありがとう」
私はエスコートに従って、助手席に腰を下ろした。
その瞬間。
トクトクトク、と胸のあたりが痙攣した。
え? なに? と不思議に思い胸に手を当てる。