エリート外科医の滴る愛妻欲~旦那様は今夜も愛を注ぎたい~
とりあえず頷いて、外来を終えた。私は会計を済ませ仕事へ、透佳くんは病棟へ戻っていった。

仕事中、席を立った瞬間、再び胸が震え出し、痙攣に襲われる。

……もしかして、不整脈ってこれのこと?

確かに、最近では震えがひどくなり、ピクピクというか、もはやバクバク、心臓の音に近いかもしれない。鼓動というにはずいぶん速度が早い気がするけれど。

私は急いでひと気のない物陰に隠れ、服の下にある機器のイベントボタンを押した。

……これでいいのかな?

ボタンを押す機会は幾度かあって、押し漏らしてしまったこともあったけれど、何回かは記録を取れたはずだ。
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