エリート外科医の滴る愛妻欲~旦那様は今夜も愛を注ぎたい~
翌日の日曜日。透佳くんは勤務の日だ。病院へ行くついでに、私の身体から心電図の機器を取り外して持っていくという。

が、ここで私は重大な事態に気づく。

胸に直接テーピングされた心電計。これを取ってもらうということは、つまり。

「早く服を脱げ、彩葉」

「い、嫌です!」

彼に裸を見られてしまうということ。

いくら毎日同じベッドで寝ているとはいえ、まだ一度もロマンスのない私たち。

彼の前で初めて身体を晒すのが、検査のためだなんて絶対に嫌。冷静な頭で裸体をまじまじと見られたくない。

昨日の診察だって本当はつらかったのだ。

胸元から聴診器を差し入れられて、ものすごく恥ずかしかったけれど、沢渡先生も見ていたからワガママを言わずに受け入れた。

「私が自分で剥がしますから!」

「壊されたら迷惑だ。下手に取り扱われて、記録がリセットされても困る」

こんな押し問答を十分くらい繰り返しただろうか。

透佳くんはとうとう諦め、「一緒に病院まで来い。うちの看護師に取ってもらおう」そう言って私を病院へ連れていった。
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