エリート外科医の滴る愛妻欲~旦那様は今夜も愛を注ぎたい~
その日の夜遅く。私が家に帰ると、透佳くんは玄関で仁王立ちしていた。
「検査の結果、確認した」
なんだか不機嫌な声。検査の結果が悪かったのだろうか。
でも、心配するならまだしも、怒っているのはどうして?
「あ、ありがとうございます、どうでしたか……?」
彼の後についてリビングに向かいながら、私は恐る恐る尋ねる。
「不整脈が見つかった。頻脈だ。命に関わるような状態ではないが、注意が必要だ。来週の外来で、もう少し詳しい検査をしてみることにする。まぁ、ここまでは想定内だ。それより俺が言いたいのは……」
彼はリビングのソファに座るよう私へ指示する。
透佳くんも隣に座って、あらためて私に向き合うと、くわっと表情を険しくして、私の両頬を摘まんだ。
「お前、イベントボタン、しっかり押してたな! 自覚症状があったなら、どうして俺に言わないんだ!」
「痛ったたた」
頬を引き伸ばされ、涙目になる。
イベントボタン――不整脈の症状があったら押してくださいと言われていたあのボタンのことだ。
どうやらあの胸のピクピクは、本当に不整脈だったらしい。
「検査の結果、確認した」
なんだか不機嫌な声。検査の結果が悪かったのだろうか。
でも、心配するならまだしも、怒っているのはどうして?
「あ、ありがとうございます、どうでしたか……?」
彼の後についてリビングに向かいながら、私は恐る恐る尋ねる。
「不整脈が見つかった。頻脈だ。命に関わるような状態ではないが、注意が必要だ。来週の外来で、もう少し詳しい検査をしてみることにする。まぁ、ここまでは想定内だ。それより俺が言いたいのは……」
彼はリビングのソファに座るよう私へ指示する。
透佳くんも隣に座って、あらためて私に向き合うと、くわっと表情を険しくして、私の両頬を摘まんだ。
「お前、イベントボタン、しっかり押してたな! 自覚症状があったなら、どうして俺に言わないんだ!」
「痛ったたた」
頬を引き伸ばされ、涙目になる。
イベントボタン――不整脈の症状があったら押してくださいと言われていたあのボタンのことだ。
どうやらあの胸のピクピクは、本当に不整脈だったらしい。