エリート外科医の滴る愛妻欲~旦那様は今夜も愛を注ぎたい~
こんな質問、恥ずかしくってたまらない。

でも、聞きたい。彼が私のことを、どう思ってくれているのかを。

上目遣いで彼を見つめて、ドキドキしながら答えを待つ。

彼はぴくりと目元を震わせたが、あくまで冷静な声で答えた。

「それが健全な男ってものだろう。軽蔑されても困ってしまう」

あまりにも真面目な顔で淡々と告げられて、動揺してしまう。

私を抱きたいと感じることは、彼の中で当然なのだろうか。

そんなことを思い始めたのはいつ?

添い寝したときだろうか? でもあのときは、まるで自分の弟を寝かしつけているかのように見えたけれど。

じゃあ、キスをしているとき……?

今も……?

その先を想像してしまい、思わず顔が真っ赤に染まった。

私はなんてことを考えているんだ。慌ててうつむき、目を逸らす。

「べ、別に、軽蔑なんて、言ってません……」

「なら、抱かせてくれるのか?」

うつむいた顔を押し上げられる。彼の表情にちょっぴり熱がこもった。

さっきまでは涼しい顔をしていたのに。もしかして、煽り立ててしまったのだろうか?

頭から煙がプシュ―っと噴き出しそうだ。
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