エリート外科医の滴る愛妻欲~旦那様は今夜も愛を注ぎたい~
「……残念だ。これでは彩葉の初々しいリアクションを楽しむことができないな」

これ見よがしにひとり言を呟く。

というか、私のリアクションで楽しもうとしていたの? いじめっこ気質は相変わらずだ。

「仕方がない。今夜は好きに触らせてもらおう」

彼の呟きに、え? と思考が停止した。

今の宣言は何? もしかしてこの人、寝ている女性相手に好き勝手やらかそうとしているの?

背中に冷や汗が伝う。まさかこんな状況になるとは思わなくて。

「俺の妻の素肌は、どんな触り心地だろうな」

彼の指が私の胸元に触れ、寝間着のボタンを上からひとつひとつ外していく。

私を脱がせようとしているの?

寝た振りをしてしまった手前、やめてと言うこともできず硬直する。

一番下のボタンを外した後、薄い下着の裾を開き、指を差し入れる。

「いっそう細くなってしまったな。こんなにやつれて、かわいそうに」

私のウエストの曲線を撫でながら嘆く。その腕が、じわじわと上にあがってくる。
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