エリート外科医の滴る愛妻欲~旦那様は今夜も愛を注ぎたい~
「会社は、今のところ、誠意ある対応をしてくれています」

これからは忙しいながらも、もう少し身体を労わった働き方ができるようになるんじゃないだろうか。

少なくとも、部長はパワハラ発言をやめるだろう。

「それはよかった。環境が一向に変わらないようだったら報告しろよ。俺がなんとかする」

透佳くんが真っ白いお皿にパスタを盛りつけて、ダイニングテーブルへと運んだ。今日のパスタはボンゴレ・ビアンコだ。

私は部屋にバッグを置いて、手洗いうがいを済ませると、再びリビングへと戻った。

透佳くんはキッチンでグラスに炭酸水を注いでいる。

今日はオシャレなフルートグラスで、底には苺が沈んでいた。

「ふふ。また苺」

「好きなんだろう?」

「ええ。今日のドリンクは見た目も可愛い」

私がダイニングテーブルに腰を落ち着けると、透佳くんもグラスを持ってこちらへやってきた。

テーブルの上には、すでにスープとサラダ、パスタと食器類が揃っている。

グラスを置いて、彼も座った。ふたり手を合わせていただきますをする。
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