エリート外科医の滴る愛妻欲~旦那様は今夜も愛を注ぎたい~
「……なにか、私に隠し事してますか?」

彼を追いかけて毛布の中に身体を埋め、その答えを引き出すようにじっと見つめる。じっと。じっと……。

「……そんな目で見るな。人がせっかく、我慢してやってるっていうのに」

やめなさいと言わんばかりに額をぺしっと叩かれた。私はムッと頬を膨らます。

「隠しているほうが悪いんじゃありませんか」

まじまじと覗き込むと「ああ、もう、わかったよ」と鬱陶しそうにため息をつかれた。

おもむろに、身体を横向きにして、私に向き直る。

「聞いて後悔するなよ」

押し殺した声色に、異変を感じ取る。

私、触れちゃいけないものに触れてしまっただろうか。さっそく後悔が押し寄せてきた。

しかし、時すでに遅く。

いつにも増した真剣な表情で、たじろぐほどの眼差しで、彼は私を見つめ返した。

「彩葉。したい」

突然の宣告に、言葉を失う。

……『したい』って。この場合の『したい』って。つまり、そういうこと……?

「と、透佳くん……??」
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