エリート外科医の滴る愛妻欲~旦那様は今夜も愛を注ぎたい~
気がついたら、いつの間にか眠りに落ちていた。

目が覚めた時には、すでにブラインドの外が白んでいて、明け方であることを知る。

絶頂のまま眠りに落ちて朝を迎えるなんて、すごく贅沢だ。

隣には綺麗な寝顔。寝ているときまで凛々しいのは一体どういうことなんだろう。

ちょっとくらいポカンと口を開けて、よだれを垂らしてくれてもいいのに、そんな顔見せてくれたこともない。

やっぱり透佳くんは抜け目なくカッコいい。

胸の逞しい筋肉が、呼吸とともに上下している。

つい触りたくなって、指先でツンと突いたら、彼が目を覚ましてしまい、慌てて手を引っ込めた。

「……今、いたずらしてた?」

「そ、そんなことないよ?」

「……嘘だな」

彼は寝ぼけ眼のまま私の唇をいただく。

おはようのキスにしては、ちょっと情熱的すぎる。きっといたずらに対する制裁のつもりだろう。

私がリビングで朝食を作る間に、彼は軽くシャワーを浴び、出勤の準備を整える。

結局、コールはこなかった。急患の容体は安定しているようだ。

トーストを頬張る透佳くんに、思い切って尋ねてみる。

「ね、透佳くん……」

「ん?」
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