エリート外科医の滴る愛妻欲~旦那様は今夜も愛を注ぎたい~
ぼんやりした返答を繰り返していると、おもむろに教授が話を変えた。
「ところで、須皇先生には弟さんがいるそうだな。彼もアメリカで医学を学んでいるとか」
「はい……そう聞いていますが……」
「つまり、須皇総合病院の跡を継ぐなら、弟さんでもいいわけだ」
パチパチと目を瞬いた。なんて突拍子もないことを私に聞くのだろう。
「私には、答えられません……」
教授の真意が読み取れない。困惑する私に、沢渡先生がわかりやすく説明してくれる。
「つまり、親父はこう言っている。うちで心臓移植専門のチームを作ってほしい。須皇先生をうちの大学病院に招聘したいんだ」
「それは……」
思わずごくりと息を呑む。
そもそも透佳くんは、お父さまの跡を継ぐために日本に戻ってきたのだ。いくら弟さんがいるとはいえ、別の病院のお誘いに応じるとは考えにくい。
大体、一度断られたと言っていたじゃないか。
そんなことを私に相談されても、困ってしまう。
「……どうして私に、そんな話を?」
「君が邪魔だからに決まっているじゃないか」
沢渡先生にあけすけに言われ、言葉を失う。
「亮二」
「ところで、須皇先生には弟さんがいるそうだな。彼もアメリカで医学を学んでいるとか」
「はい……そう聞いていますが……」
「つまり、須皇総合病院の跡を継ぐなら、弟さんでもいいわけだ」
パチパチと目を瞬いた。なんて突拍子もないことを私に聞くのだろう。
「私には、答えられません……」
教授の真意が読み取れない。困惑する私に、沢渡先生がわかりやすく説明してくれる。
「つまり、親父はこう言っている。うちで心臓移植専門のチームを作ってほしい。須皇先生をうちの大学病院に招聘したいんだ」
「それは……」
思わずごくりと息を呑む。
そもそも透佳くんは、お父さまの跡を継ぐために日本に戻ってきたのだ。いくら弟さんがいるとはいえ、別の病院のお誘いに応じるとは考えにくい。
大体、一度断られたと言っていたじゃないか。
そんなことを私に相談されても、困ってしまう。
「……どうして私に、そんな話を?」
「君が邪魔だからに決まっているじゃないか」
沢渡先生にあけすけに言われ、言葉を失う。
「亮二」