エリート外科医の滴る愛妻欲~旦那様は今夜も愛を注ぎたい~
「わかった。彩葉は寝室を使うといい。俺はここで寝る」
「そんな……! 私がここで寝ます。ここは透佳くんの家なんですから――」
「ふたりの家だ」
訂正され言葉に詰まる。
あの寝室のひまわりは、『透佳くんが』、『私のために』用意してくれたもの。
透佳くんひとりでは価値がないし、私だけでも不十分。ふたりが揃って、初めて意味をなすのだ。この家も同じ。
「彩葉」
私の頭を優しく撫で溶かし、髪を梳く。不意に甘やかされ、ドキリと胸が震えた。
「彩葉が話してくれるまで、待っている」
額に口づけをもらって、胸が張り裂けそうになる。どこまで彼は優しいのだろう、その気遣いは、いっそ残酷だ。
その日、透佳くんはソファの上で毛布にくるまって眠った。彼の身体がはみ出ないくらい大きなソファでよかったと安心する。
私は広すぎるキングサイズのベッドで、冷え切った身体をひとりでは温められず、一晩中もそもそとせわしなく寝返りを繰り返していた。
「そんな……! 私がここで寝ます。ここは透佳くんの家なんですから――」
「ふたりの家だ」
訂正され言葉に詰まる。
あの寝室のひまわりは、『透佳くんが』、『私のために』用意してくれたもの。
透佳くんひとりでは価値がないし、私だけでも不十分。ふたりが揃って、初めて意味をなすのだ。この家も同じ。
「彩葉」
私の頭を優しく撫で溶かし、髪を梳く。不意に甘やかされ、ドキリと胸が震えた。
「彩葉が話してくれるまで、待っている」
額に口づけをもらって、胸が張り裂けそうになる。どこまで彼は優しいのだろう、その気遣いは、いっそ残酷だ。
その日、透佳くんはソファの上で毛布にくるまって眠った。彼の身体がはみ出ないくらい大きなソファでよかったと安心する。
私は広すぎるキングサイズのベッドで、冷え切った身体をひとりでは温められず、一晩中もそもそとせわしなく寝返りを繰り返していた。