エリート外科医の滴る愛妻欲~旦那様は今夜も愛を注ぎたい~
帰り道、マンションからそう遠くない場所にある小さなフレンチレストランで夕食をいただいた。
店は住宅街のど真ん中にあり、一日一客限定の完全予約制。
店内には、八人掛けのテーブルが中央にひとつ置いてあるだけ。
夫婦で切り盛りしており、オーダーを取ったり料理を運んだりするのは奥様、シェフである旦那様はカウンターの奥で黙々と料理を作っていた。
前菜のホタテのタルタルは色鮮やかで美味しそう。アボガドソースと赤いラディッシュで綺麗に飾りつけられている。
タルタルの中にも色鮮やかなお野菜が細かく刻まれていて、赤や緑が美しい――が、透佳くんのお皿は朱色に近い赤であるのに対して、私のお皿のほうは、桃色に近い赤なのはどうしてだろう。
「色が少し違いますよね? もしかして、具材が違うんでしょうか?」
透佳くんに向かって尋ねたが、その質問に答えてくれたのは後ろで控えていた奥様だった。
「事前に、ニンジンが苦手と伺っていたので。そちらのお皿は、ニンジンの代わりにピンク色の品種のジャガイモで代用しております」
驚いて透佳くんを見つめる。
店は住宅街のど真ん中にあり、一日一客限定の完全予約制。
店内には、八人掛けのテーブルが中央にひとつ置いてあるだけ。
夫婦で切り盛りしており、オーダーを取ったり料理を運んだりするのは奥様、シェフである旦那様はカウンターの奥で黙々と料理を作っていた。
前菜のホタテのタルタルは色鮮やかで美味しそう。アボガドソースと赤いラディッシュで綺麗に飾りつけられている。
タルタルの中にも色鮮やかなお野菜が細かく刻まれていて、赤や緑が美しい――が、透佳くんのお皿は朱色に近い赤であるのに対して、私のお皿のほうは、桃色に近い赤なのはどうしてだろう。
「色が少し違いますよね? もしかして、具材が違うんでしょうか?」
透佳くんに向かって尋ねたが、その質問に答えてくれたのは後ろで控えていた奥様だった。
「事前に、ニンジンが苦手と伺っていたので。そちらのお皿は、ニンジンの代わりにピンク色の品種のジャガイモで代用しております」
驚いて透佳くんを見つめる。