エリート外科医の滴る愛妻欲~旦那様は今夜も愛を注ぎたい~
「それに、彩葉ったら、だいぶやつれてきたじゃない。私たちが何言っても聞かないんだから、お医者さんのそばにいてくれたほうが安心だわ」
「透佳くんは心臓外科だよ!」
「内科だってひと通りは見られる」
内科は見られないと決めつけられたことが心外だったのだろうか、透佳くんはちょっぴり声を硬くして答える。
「完全に離れるのが寂しいのなら、こまめに帰ればいい。そう遠い距離でもないんだ。俺が当直の日は実家に帰ったらどうだろう?」
透佳くんの提案に、両親は「そうねぇ」とすんなり納得。
結婚前の半同棲生活。あまりに合理的すぎて、これ以上、反対するネタも見つからない。
「とりあえず、数日分の荷物をまとめてマンションへ行こうか」
「せめて、仕事が落ち着いてからに――」
「彩葉の仕事は落ち着くことがあるのか?」
そう言われてしまったら黙るしかない。この先の目処は全く立っていないのだ。
最悪、転職するその日まで落ち着いた日々は訪れないかもしれない。
「透佳くんは心臓外科だよ!」
「内科だってひと通りは見られる」
内科は見られないと決めつけられたことが心外だったのだろうか、透佳くんはちょっぴり声を硬くして答える。
「完全に離れるのが寂しいのなら、こまめに帰ればいい。そう遠い距離でもないんだ。俺が当直の日は実家に帰ったらどうだろう?」
透佳くんの提案に、両親は「そうねぇ」とすんなり納得。
結婚前の半同棲生活。あまりに合理的すぎて、これ以上、反対するネタも見つからない。
「とりあえず、数日分の荷物をまとめてマンションへ行こうか」
「せめて、仕事が落ち着いてからに――」
「彩葉の仕事は落ち着くことがあるのか?」
そう言われてしまったら黙るしかない。この先の目処は全く立っていないのだ。
最悪、転職するその日まで落ち着いた日々は訪れないかもしれない。