エリート外科医の滴る愛妻欲~旦那様は今夜も愛を注ぎたい~
夜道が危ないから引っ越しだなんて。もしかして、透佳くんって、ものすごく過保護な人なの……?
それにしても、どうしてそこまで私のことを気にしてくれるのか、突き詰めれば、なぜ私を結婚相手に選んだのか、相変わらず理由がわからない。
首を捻りながらエレベーターへ乗り込み、彼とともに三十五階に向かう。
「透佳くんって……」
どうして私と結婚しようと思ったの? そう尋ねようとしたとき。
クラッと視界が揺れ、よろめいた。
透佳くんがすかさず支えてくれたけれど、彼は重たいボストンバッグを両肩に担いでおり、倒れないように胸を貸すだけでやっとだ。
「彩葉!? 大丈夫か!?」
透佳くんの腕をきゅっとつかんで、なんとか踏みとどまる。
眩暈は一瞬だったようで、すぐに収まった。もしかしたら、気圧の関係だろうか。急に三十五階まで昇ったから。
「ごめんなさい。もう、大丈夫です」
にっこりと笑いかけるけれど、彼は不安そうに私を見つめている。
おもむろに私の首筋に手をかけ、深刻そうな顔をした。
「……脈が、乱れているな」
それにしても、どうしてそこまで私のことを気にしてくれるのか、突き詰めれば、なぜ私を結婚相手に選んだのか、相変わらず理由がわからない。
首を捻りながらエレベーターへ乗り込み、彼とともに三十五階に向かう。
「透佳くんって……」
どうして私と結婚しようと思ったの? そう尋ねようとしたとき。
クラッと視界が揺れ、よろめいた。
透佳くんがすかさず支えてくれたけれど、彼は重たいボストンバッグを両肩に担いでおり、倒れないように胸を貸すだけでやっとだ。
「彩葉!? 大丈夫か!?」
透佳くんの腕をきゅっとつかんで、なんとか踏みとどまる。
眩暈は一瞬だったようで、すぐに収まった。もしかしたら、気圧の関係だろうか。急に三十五階まで昇ったから。
「ごめんなさい。もう、大丈夫です」
にっこりと笑いかけるけれど、彼は不安そうに私を見つめている。
おもむろに私の首筋に手をかけ、深刻そうな顔をした。
「……脈が、乱れているな」