エリート外科医の滴る愛妻欲~旦那様は今夜も愛を注ぎたい~
それがどうだろう。この穏やかで幸せなひとときは。

彼のことはよくわからないし、相変わらず強引でついていけないことも多い。

でも、彼なりに私のことをちゃんと考えてくれていて、大事にしてくれるのだとわかった。

今ではもう、結婚生活にそこまでの恐怖はない。

「ちなみに、デザートは苺だ」

「また、苺ですか?」

思わずプッと吹き出した。この前から苺ばかり食べている気がする。私の好きなフルーツが、それしかわからないからって。

「私、もっと好きなフルーツたくさんありますよ。もうちょっと冒険してみてください」

「嫌いって言われたら嫌じゃないか」

「結構臆病なんですね」

彼がムッと顔をしかめたので、思わず吹き出してしまう。

私の笑った顔を眺めながら、彼はたしなめるどころか、同じように口元を緩ませる。

こんな関係になれるとは思わなかった。私が彼のことをからかって笑える日が来るなんて。
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