君は私の光
空……きれいだな……。
今日は高校の卒業式前日。
空は雲一つなく青々としている。
そんなすがすがし過ぎるくらいの日、私はフラれてしまった。
ずっとずっと想っていた幼なじみの隼翔に……。
今の私の気持ちは、この青々とした空とは真逆で、どんよりとした曇り空。
今にも雨が降りそう……。
私は今までにない以上に勇気を出して隼翔に告白をした。
隼翔にフラれたとき、私は思いっきり笑顔で「これからも友達としてよろしく」と隼翔に言った。
本当は笑顔でいられる心境ではなかったのに。
……ただ、隼翔に泣きそうな表情を見られたくなかった。
もしそんな表情を隼翔に見られてしまったら……私はこれから先、隼翔とどんな顔をして会ったらいいのか……。
だから私は今にも泣きそうな気持ちを必死に抑えて隼翔の前では笑顔をつくった。
そして一刻も早く隼翔の前から立ち去りたい、そんな気持ちだった。