君は私の光



 ……ないのなら……?


「オレは……オレはそんなことは納得できない」


「……光……くん……」


「……梓……オレは梓に自分を偽ってほしくないんだ」


「……光くん……」


「オレは梓に自分に正直に過ごしてほしいと思っている」


 ……光くん……。

 そうだ……そうだよね……。


「……って、なんかオレ、一人で勝手にベラベラと……」


「そんなことないよ、光くん……そんなこと……」


「梓……」


「光くん」


「梓……」


「ありがとう」


 本当にありがとう、光くん。


「梓……」


「……光くん……」


 私……。


「二人でどこかに行くこと、もう少しだけ待ってて」


「梓……」


「お願い……もう少しだけ……」


「梓……」


 お願い……光くん……。


「……うん……わかった……待ってる……」


「ありがとう、光くん」


 私、このままではいられない‼


< 56 / 87 >

この作品をシェア

pagetop