君は私の光
「ただいまー」
「おかえり」
家に帰って最初に顔を合わせたのは理久だった。
「姉ちゃん」
「うん?」
「何かあった?」
「え?」
「なんか、嬉しそう」
「そう?」
「うん」
「特に何も変わってないよ」
私は理久にそう言って自分の部屋に入った。
何も変わっていない……理久にはそう言ったけど、本当は変わってないわけではない。
私の心の中で少しだけ何かが変化しているようなそんな気持ちになっていた。
心の中が温かで穏やかなものに包まれている感じ。
私はその気持ちの変化に驚きながらも、その変化も心地良いものになっていた。
私はその心地良い気持ちに包まれながら……うたた寝をした……。
* * *
光くんと遊園地に遊びに言ってから数日が経ったある日。
私は授業が終わって帰るところだった。
歩いていると……。
光くん‼
私は光くんのことを見かけて少し嬉しい気持ちになった。
光くんに声をかけよう。
私は光くんの方に向かおうとした。
……?
光くん以外に誰かいる……?
……え……?
……‼
そ……そんな……そんなこと……。
うそ……光くん……。
私は慌ててその場を離れた。
慌ててその場を離れた私は無我夢中で走った。