君は私の光



「……光くん……」


「……うん……?」


「去年のこの日だよ」


「……え……」


「ちょうど去年のこの日、私は初めて光くんに出会った」


「……梓……覚えていてくれたんだ……」


「うん、だってすごく印象にあったから。紙飛行機が私の腕に当たった日。あの日から私と光くんは知り合いになり、そして友達になれた。そんなきっかけをくれたあの日を忘れるわけがないよ」


「……梓……」


「あれから一年……早く感じたようなそうでもないような……」


「そうだな」


「……光くん……」


「うん?」


「帰ろ」


「ああ」


 私と光くんは、いつものようにいつもの道を一緒に帰った……。


< 83 / 87 >

この作品をシェア

pagetop