君は私の光
「……光くん……」
「……うん……?」
「去年のこの日だよ」
「……え……」
「ちょうど去年のこの日、私は初めて光くんに出会った」
「……梓……覚えていてくれたんだ……」
「うん、だってすごく印象にあったから。紙飛行機が私の腕に当たった日。あの日から私と光くんは知り合いになり、そして友達になれた。そんなきっかけをくれたあの日を忘れるわけがないよ」
「……梓……」
「あれから一年……早く感じたようなそうでもないような……」
「そうだな」
「……光くん……」
「うん?」
「帰ろ」
「ああ」
私と光くんは、いつものようにいつもの道を一緒に帰った……。