君は私の光



 四月に入った。


 今日は大学に入学してから最初の授業だった。

 そして授業の初日を終えてこれから帰るところ。

 初日ということもあって今日は少しだけ緊張した。

 少しだけ緊張したけど、初日の授業を終えたから緊張はだんだんとほぐれてきていた。

 そんな帰り道。

 私はゆっくりと歩いていた。

 そんなとき……。


「梓‼」


 私の名前を呼ぶ声が聞こえた。

 あまり聞きなれない声。

 でも、どこかで聞いたことある声だと思った。

 私は声が聞こえた方向を見た。

 すると……。

 あれ……もしかして……あのときの……。


「……あなた……もしかして……」


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