結婚って、こんなんでしたっけ!?  ~私と課長の成り行き結婚~
食べ終わって、お互いお風呂に交代で入りながら晩酌をする。

今日から付き合い始めた割には、普通にこの状況に溶け込めている
自分に不思議でしょうがない。

寝るかと・・ベットに横になれば、当たり前のように愛し合う。

何気に身体の相性もいいみたいで、私は初めてイキすぎて気を失う
という経験をした。

そんな私に課長もかなり満足そうだった。


翌日、課長の両親に会いに実家に向かった。

実家はマンションから30分程の高級住宅地だった。

「凄い所に住んでるんだね。」

「ま~な。はい、到着。」

「ここ!?」

「そうだ。」

「豪邸だね。」

「そうか?」

自動の門をくぐり、スロープを進んだ先にはもの凄い豪邸が広がっていた。

“課長って、お坊ちゃまだったの!?”


私の不安をよそに、課長は車を降り、スタスタ玄関に向かう。

インターホンを鳴らすと玄関が開き、50代位のエプロン姿のふくよかな
女の人が現れた。

「坊ちゃん、お帰りなさいませ。
 そちらが例のお話の方ですか?」

「ああ、そう、綾瀬心さんだよ。
 心、昔から家の事をしてくれている野口 愛子(ノグチ アイコ)さん。」

「初めまして、綾瀬 心(アヤセ ココロ)です。
 よろしくお願いいたします。」

「こちらこそ、よろしくお願いいたします。
 中にどうぞ。」

野口さんは感じの良い笑顔を向けて、中に招き入れてくれた。


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