結婚って、こんなんでしたっけ!?  ~私と課長の成り行き結婚~
玄関を入ると、更に豪華さに目を見張る。

タカちゃんについて歩みを進め、広いリビングに入る。

ソファーで寛ぐ二人の男女。

“この人達が、課長の両親かな”

一気に緊張が増してきて、心臓がバクバクする。

向かいのソファーに座ると、課長が口を開いた。

「俺、結婚するから、結婚相手の綾瀬心。
 同じ営業部で働いている。」

「そうか、初めまして心さん。
 穂高の父の久宝 幸一(クボウ コウイチ)です。」

「心さん、初めまして。母の里美(サトミ)です。」

「は、初めまして、綾瀬 心(アヤセ ココロ)です。」

ご両親とも、課長の両親と言われ、納得の美男美女だ。

遺伝って凄い。

「心さんは、家の穂高の嫁になるのでいいのかな?」

「あ、はい、そのつもりです。」

「私達は、穂高が選んだ人なら反対するつもりはないから。
 穂高は、心さんの家に挨拶したのか?」

「来週、泊まりで言って来る。」

それからは、私の実家のことや仕事のことを話し、夕飯に出前の
お寿司を食べてお開きとなった。


< 15 / 41 >

この作品をシェア

pagetop