みずあめびより
「ふーん、それで出張から帰ってから今朝まで一緒にいて、葉吉さんの家からお二人で仲良くご出勤、というわけですね。」
曇り空の下、新貝が不機嫌を露にして言う。
月曜日の昼休み、付き合うことになったことを報告する為、二人で彼を屋上に呼び出した。
「・・・な、なんでそれを・・・。」
衣緒がうろたえながら言うと、自分の全身に視線が注がれるのを感じる。
「服装が普段と全然違いますし。出張に着てったジャケットを脱いで、かわりに会社に置いてあったカーディガンを着たってとこでしょ?そんなんで俺の目はごまかせませんよ。」
「・・・お察しの通りです・・・。」
恥ずかしくなり俯いて小さくなってしまう。
「出張から数えると4泊も一緒にいたんですね・・・正直引きます。ま、プライベートをどう過ごされようとお二人の勝手ですけど、そんなところにキスマークつけて会社に来るのは社会人としてどうなんでしょうか?」
新貝は淡々とした口調で言うと衣緒の首辺りに冷ややかな視線を送る。
「え!?」
衣緒は自分の首を確認しようと躍起になるが物理的に無理である。
「そんな・・・見えるところには・・・!」
鈴太郎も慌てて彼女の首元に注目する。
「嘘ですよ。ていうか『見えるところには。』ってことは、見えないところにはたくさんつけたってことですか。へーえ。」
新貝は意地の悪い顔で二人を攻め立てる。
「いや、そ、それは・・・。」
顔を真っ赤に染め、激しくうろたえる二人の隙をついて新貝は衣緒を壁際に追い込み、壁にドン!と手をついた。
曇り空の下、新貝が不機嫌を露にして言う。
月曜日の昼休み、付き合うことになったことを報告する為、二人で彼を屋上に呼び出した。
「・・・な、なんでそれを・・・。」
衣緒がうろたえながら言うと、自分の全身に視線が注がれるのを感じる。
「服装が普段と全然違いますし。出張に着てったジャケットを脱いで、かわりに会社に置いてあったカーディガンを着たってとこでしょ?そんなんで俺の目はごまかせませんよ。」
「・・・お察しの通りです・・・。」
恥ずかしくなり俯いて小さくなってしまう。
「出張から数えると4泊も一緒にいたんですね・・・正直引きます。ま、プライベートをどう過ごされようとお二人の勝手ですけど、そんなところにキスマークつけて会社に来るのは社会人としてどうなんでしょうか?」
新貝は淡々とした口調で言うと衣緒の首辺りに冷ややかな視線を送る。
「え!?」
衣緒は自分の首を確認しようと躍起になるが物理的に無理である。
「そんな・・・見えるところには・・・!」
鈴太郎も慌てて彼女の首元に注目する。
「嘘ですよ。ていうか『見えるところには。』ってことは、見えないところにはたくさんつけたってことですか。へーえ。」
新貝は意地の悪い顔で二人を攻め立てる。
「いや、そ、それは・・・。」
顔を真っ赤に染め、激しくうろたえる二人の隙をついて新貝は衣緒を壁際に追い込み、壁にドン!と手をついた。