みずあめびより
「泣いた?寝てないのか?」
「え・・・。」
ただでさえ急な展開についていけていない衣緒は、振り返った鈴太郎に探るような視線を投げかけられ戸惑った。
「目、腫れてるし充血してる・・・俺のせいだよな。」
「ええと・・・駄目ですよ、会議室を私用で使用しちゃ・・・あ、ダジャレじゃないですよ?」
鈴太郎の質問に答えずごまかすように言ってみたけれど、彼の顔は真面目なままだ。
「まだ始業までだいぶ時間あるし、上司が部下の体調を心配するのは当たり前だろ。業務の為にも。」
「・・・そう、ですけど・・・。」
にじり寄ってきた彼に両手で顔を挟まれる。
「衣緒、答えろよ・・・。」
「!会社で下の名前呼ぶのは・・・。」
「答えて・・・。」
泣きそうな顔で見つめられて苦しくなる。
「その・・・小説投稿サイト見てて、すごい素敵な恋愛小説があって読み出したら止まらなくなっちゃって・・・感動して泣・・・」
話している途中でぎゅっと抱きしめられる。
「!!だっ、駄目ですよ!・・・苦し・・・」
逃れようともがくほど腕の力は強くなる。
「・・・その理由は嘘だけど泣いたのと寝てないのは本当だろ・・・ごめんな・・・。」
「・・・。」
至近距離でまぶたや目の下を優しく撫でられてドキドキする。腫れた目が癒されていくように感じた。
「座ろう。」
鈴太郎が近くにあった椅子に座ったので衣緒も隣の椅子に座った。
「え・・・。」
ただでさえ急な展開についていけていない衣緒は、振り返った鈴太郎に探るような視線を投げかけられ戸惑った。
「目、腫れてるし充血してる・・・俺のせいだよな。」
「ええと・・・駄目ですよ、会議室を私用で使用しちゃ・・・あ、ダジャレじゃないですよ?」
鈴太郎の質問に答えずごまかすように言ってみたけれど、彼の顔は真面目なままだ。
「まだ始業までだいぶ時間あるし、上司が部下の体調を心配するのは当たり前だろ。業務の為にも。」
「・・・そう、ですけど・・・。」
にじり寄ってきた彼に両手で顔を挟まれる。
「衣緒、答えろよ・・・。」
「!会社で下の名前呼ぶのは・・・。」
「答えて・・・。」
泣きそうな顔で見つめられて苦しくなる。
「その・・・小説投稿サイト見てて、すごい素敵な恋愛小説があって読み出したら止まらなくなっちゃって・・・感動して泣・・・」
話している途中でぎゅっと抱きしめられる。
「!!だっ、駄目ですよ!・・・苦し・・・」
逃れようともがくほど腕の力は強くなる。
「・・・その理由は嘘だけど泣いたのと寝てないのは本当だろ・・・ごめんな・・・。」
「・・・。」
至近距離でまぶたや目の下を優しく撫でられてドキドキする。腫れた目が癒されていくように感じた。
「座ろう。」
鈴太郎が近くにあった椅子に座ったので衣緒も隣の椅子に座った。