みずあめびより
「学生の頃よく飲んでた安い居酒屋がまだあって、そこで飲んだ。仕事の話とか学生時代の話とか・・・三坂さん、彼氏と別れたばかりらしくて相当落ち込んでたから皆で慰めてって感じだったよ。倉田は結婚してて小さい子供いるし、皆明日も仕事だし、11時過ぎにはお開きになったんだ。三坂さんは飲み過ぎて、風見が送っていった。」
「・・・そうだったんですか。」
ホッと胸を撫で下ろす。
「楽しくてついつい学生の頃のノリで飲み過ぎちゃって・・・でももうあの頃みたいに若くないし疲れてたからか思ってたよりフラフラで・・・。会社に鍵取りに行って、『今から帰る』って連絡しようと思ってスマホ持ったまま寝ちゃったんだ。」
「はあ・・・。」
気が抜けて溜め息が漏れる。
「がっかりした?俺に。」
「そんなことないですよ。心配だったけど・・・楽しい時間過ごせてよかったですね。・・・。」
心からそう思ったもののまだひっかかることはあった。
「衣緒、言いたいことがあるなら言ってほしい。」
鈴太郎は、ホッとした表情から一瞬顔を曇らせた彼女に気づいて言う。
「・・・なんで・・・。」
思いきって聞こうとしたものの言い淀んでしまうが、新貝の言葉を思い出す。『言いたいことは言わないと』『相手もわかりませんよ』
「衣緒?」
「何で、三坂さんに『彼女いない』って言ったんですか・・・?」
鈴太郎の目をじっと見つめながら尋ねた。
「・・・そうだったんですか。」
ホッと胸を撫で下ろす。
「楽しくてついつい学生の頃のノリで飲み過ぎちゃって・・・でももうあの頃みたいに若くないし疲れてたからか思ってたよりフラフラで・・・。会社に鍵取りに行って、『今から帰る』って連絡しようと思ってスマホ持ったまま寝ちゃったんだ。」
「はあ・・・。」
気が抜けて溜め息が漏れる。
「がっかりした?俺に。」
「そんなことないですよ。心配だったけど・・・楽しい時間過ごせてよかったですね。・・・。」
心からそう思ったもののまだひっかかることはあった。
「衣緒、言いたいことがあるなら言ってほしい。」
鈴太郎は、ホッとした表情から一瞬顔を曇らせた彼女に気づいて言う。
「・・・なんで・・・。」
思いきって聞こうとしたものの言い淀んでしまうが、新貝の言葉を思い出す。『言いたいことは言わないと』『相手もわかりませんよ』
「衣緒?」
「何で、三坂さんに『彼女いない』って言ったんですか・・・?」
鈴太郎の目をじっと見つめながら尋ねた。